【福祉関係者のためのチラシデザイン2 /ポイント・コツ・作り方】デザインする時のポイントとコツ
それでは、実際に作るときのポイントとコツを書いていきます。
事前にまとめた情報を使っていくので、実際に作る前の作業を未読の方は こちら を読んでください。
ステップ① まずはチラシに載せる要素を整理する
まずはチラシに載せる要素を整理しましょう。
キャッチフレーズや概要文・詳細文などのテキスト情報や、写真・イラスト画像の有無などを整理します。
テキスト情報は、ペルソナで設定した人物にどんなふうに話したら目的とする行動をとってくれるか?を軸にして、魅力的な言葉を考えましょう。
その人にとって、問題が解決できることやメリットが伝わる言葉になっているかどうか?をチェックしてみてください。
発信する側の都合ばかりが目立ってしまうと良くありません。
ステップ② ラフを描く
要素が整理できたら、いきなりパソコンで作らずに、まずは手描きでラフを描いてみましょう。
紙とペンを使って、チラシの四角を描き、その中にテキストや画像などの各要素をどんなふうに入れるかを考えながら描いていきます。
四角い画面のどこにどの情報を置くか?を考えておくだけでもパソコンの前で悩む時間を短縮できます。
また原寸で考えてみるのも完成像が見えてくるのでオススメです。
A4チラシだったら、実際にA4のコピー用紙1枚を使って描いてみると完成のイメージがグッと見えるようになります。
本文の文字サイズ、タイトル・キャッチフレーズの文字サイズ、写真の大きさも身体的に分かるので、パソコンに向かう前に試してみることをお勧めします。
そのまま作ればいい、という状態までできたら、パソコンでの作業時間はかなり短くて済みます。
ラフを描くときは以下のポイントに気をつけるといいと思います。
・画面を区切る
ラフを描くときの最初のコツの一つは、画面をブロックに区切ることです。
テキストや画像それぞれの要素を紙面のどこに置くか意識しながら、四角く画面を区切ってみましょう。
基本的には見せたい優先順位の高い情報から大きくすると見やすくできると思います。
タイトルを大きく置いて、その下に概要を入れるとか、イラストや写真とテキスト情報の位置関係などを整理します。
文字の分量なども踏まえておきましょう。
適当にしすぎると、パソコンで作る時に「あれ?文字の量こんなに入らない」と固まってしまいます。
区切るときは次の「メリハリ」も意識してみましょう。
・メリハリをつける
そのチラシで伝えたい情報の主役と脇役を決めましょう。
どの情報がそのチラシを見る人の行動に関わるのかを考えて、テキストや画像サイズなどにメリハリをつけると伝えたい情報がくっきりして、見やすいチラシになります。
例えば野菜のチラシを作るとします。
「野菜の写真」「値段」「生産者の顔写真」の要素が入るとしたら、値段が安くてお買い得!を言いたい時は「値段」が主役になるでしょうし、珍しい特別な品種だと伝えたければ「野菜の写真」が主役になり、こだわった野菜作りをしていることを伝えたければ「生産者の顔写真」が主役になりそうです。
そして、どれを主役にするかは、どんな人に何を伝えたいか?が決め手になります。
主役と脇役を曖昧にすると、全ての情報が大事に感じられて、全部の文字を大きくしてしまい、グチャグチャっとした読む気がしないものになりがちです。
まずはやり過ぎかも?と思うくらい主役を大きくして、バランスを見て調整するくらいで丁度いいです。
・人の目線の動きを考える
人の目線の流れを考えることも大切です。
目線の流れとは、文章を読むときの目の流れのことです。
ざっくり言うと、文章が横書きなら「左上から右下」、縦書きなら「右上から左下」です。
文字量が少なければさほど混乱しないかもしれませんが、多い場合は無視して適当に作ってしまうと、目線がさまよってしまいますので気をつけましょう。
・ワンポイントを作る
丸や吹き出しの形の中に文字を入れる箇所を作ると、アクセントになるので画面が引き締まります。
スーパーの割引商品などに「半額!」シールが貼ってあったら目立ちますよね?
あんな風に画面の中に大事な情報をポイントで入れるとアイキャッチになります。
使い過ぎには注意が必要ですが、強調したい情報はポイントにしておくと見やすい画面になります。
例えばこちらの2つはレイアウトは同じですが、右のものにはワンポイントが入っています。
パッと見の印象が違うと思いませんか?
画面がぼんやりしてしまった時は、ワンポイントを試してみると少し変化が出ると思うのでお試しください。
・余白を見る
これができると、画面の出来栄えが一気に上がります。
余白とはつまり、文字や画像がないところです。
例えば何もない部屋の真ん中に、文字が書かれた紙が置かれていたら、何か重要なメッセージが書かれていそうじゃないでしょうか?
逆に、プリントだらけの机の上に置いてあったら、あまり目をひかないし見逃してしまうかもしれません。
そんなふうに、周りにものがない状態は、物の存在を際立たせます。
美術館やギャラリーを想像してもらえると分かりやすいかもしれません。
また、例えば広い公園を散歩していると、どの人たちが同じグループなのかなんとなく分かりますよね?
ですが満員電車のようにぎゅうぎゅうな状態では、会話でもしていないと誰と誰が同じグループなのか分かりません。
何が言いたいかというと、余白は距離感を表しているということです。
同じ内容のグループは近くにして、違う内容は離さないと、どの情報同士が仲間なのか分かりづらくなります。
オフィスで広いスペースに同じ部署の机の島を作るように、内容が近いものはまとめ、違うものの間には余白をとりましょう。
その余白の取り方も、会議室の机をキレイに並べるようにキチッと同じ数値で揃えると、統制の取れた見やすい紙面になります。
キレイに見せたい時は試してみてください。
③ パソコンで実際に作ってみる
以上のことを踏まえてパソコン作業に入るだけでもかなり出来栄えが変わってくると思います。
是非チラシや他のものを作る際の参考にしてみてください!
いかがでしょうか?
参考になりそうと思ったら、是非実際に試してみてください。
そしてもし役に立ったら教えて欲しいです。やりがいを感じて喜びます。
今回も自分を棚に上げているところがあります。
ですが、より効果的なデザインができるように、今回も自分に言い聞かせるつもりで書いてみました。
もしここがもっと知りたい!というところがあったら教えて欲しいです。
それではまた次回よろしくお願いします!